20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.63 給湯器のエラーコード888
No.63 給湯器のエラーコード888
 給湯器のエラーコード888ってご存じですか?給湯器のリモコンの画面にある日突然888(メーカーによっては88)という数字が表示され、機種によっては数字が点滅するので、賃貸物件の入居者様が故障かと思って管理会社へ慌てて連絡を入れてくる厄介なアレです。不動産屋の裏話を毎回読んでくださっている賢明な読者の皆さんは既にお気付きかと思いますが、要は給湯器の製造日から一定の年月が経過すると、使用者に有償での点検や新品への交換を促すように最初から製品に組み込まれている一種のプログラムで、故障の表示ではありません。単なる「お知らせ表示」です。なのでリモコンの電源ボタンを5回早押しすると簡単に解除できてしまいます。2008年頃より製造された給湯器に装備され、一般的な使用の場合、使用から10年程度(通電時間 365日×24時間×10年程度)でエラーコード888が表示されるのです。
 これって不動産屋の裏話 No.56っぽい匂いがプンプンしていませんか?昨今はコンプラがうるさいので管理会社がこんな事を書いてはいけないのでしょうが、何だか「お宅のアパートには古い給湯器が付いているので危ないから、大家さんに言ってお金を出してもらって点検を受けるか新しい機種に取り替えてもらいましょう」と聞こえます。だって本当の不具合の時にはちゃんとしたエラーコードが表示される訳だし、お金を払って点検を受けたとしても古ければ新品交換を推奨しますと言われるだけだから…。どうなんでしょうね。
 ちなみに、センチュリー21石川土地建物では昨日もエラーコード888による「あんしん点検」の手配が2件ありました。点検は給湯器を製造したメーカーがそれぞれ行うので、お使いの給湯器のメーカー名と型番が分からないと手配ができません。そんなの入居者に見てもらえばいいじゃん!って?いやいや、ご自分の部屋の給湯器のメーカー名と型番を見られない人っていっぱいいます。屋外にある給湯器ではなく室内のリモコンを見て得意気に答える人が結構いらっしゃいますね。また、建物によっては自分の部屋とは離れたところに給湯器が設置されていて、本当に分かり難いケースもあったりするものです。なので、結局は私ども管理会社が現場へ確認に行くこととなり、メーカーへの依頼まで行う羽目になるのです。