No.74 宅配ボックス 荷物の長期滞留
今回のお題は、宅配ボックス。以前にも、
不動産屋の裏話 No.53で、実は、宅配ボックスの操作ができない人は、入居者様よりも宅配業者のドライバーさんに多いことを書きました。とはいえ、入居者様も色々とやってくれます。中でも不動産屋を悩ます問題の一つが、荷物の長期滞留です。
荷物の長期滞留というのは、読んで字のごとく、宅配業者のドライバーさんが宅配ボックスの中へ入れた荷物を、その受取人である入居者様が長期間にわたり取り出さず、結果的に他の入居者様へ迷惑をかけ続けている状態のことを言います。
ところで宅配ボックスは、今や賃貸物件には無くてはならない人気の共用設備で、その設置が賃貸の募集活動に大いに貢献していることは管理会社としても承知しています。なのでセンチュリー21石川土地建物でも、最近の新築物件では初めから標準装備がされていますし、既存の物件でも入居率アップを狙って後付けで設置されるオーナーさんが増えています。
No.73 不動産屋は必要書類のどこを見ているのか(入居書類のチェックポイント)
今回は、
No.72 賃貸物件の入居時必要書類のつづき。部屋を貸す時、不動産屋は入居書類のどこを見て(チェックして)いるかです。前回は書類の説明ばかりで裏話っぽくなかったので、その反省に基づいて書こうと思います。
先ずは「住民票の写し」から。ここで不動産屋が見る項目は「住民となった日」です。この日がわずか数週間前だったりすると、営業担当者から突っ込まれる可能性が大。この人、ずっと住民票を移してなかったけど、今回は住民票の写しの提出を求められたので、慌てて役所で手続きをしたのかな?見た目とは違って、いい加減な生活をしているのかな?なんて考えます。まぁ、本人に向かって適当なご性格ですか?なんて聞けないので、前の家には少ししか住んでいなかったんですね?と軽く鎌をかけたりしますが…。ただ、不動産屋が本当に警戒しているのは本物の短期解約の常習者。普通は短期間での転居を繰り返せば引越し費用がかさむから誰かに出させているのかも。建物や設備に因縁をつけて、大家や管理会社にそれを請求している可能性だって考えられます。
No.72 賃貸物件の入居時必要書類
今回は、No.71 賃貸物件の入居時初期費用に続き、入居時シリーズの第2回目。賃貸契約を結ぶ際に、不動産屋から提出を求められる書類です。
では、何で書類を出してもらうのかって?主な理由はこの3つ。1つ目が契約者の本人確認。2つ目が入居申込書の記載内容の担保。そして3つ目が入居審査の一環、としてではないでしょうか。
入居時必要書類は別に法定の書類ではないので、書類の種類は各不動産屋の裁量に委ねられるのですが、まぁ、どこも同じようなものでしょう。
先ず、大抵の不動産屋で提出を求められるのが「住民票」。いわゆる「住民票の写し」です。役所にある住民票原本は持ってこられないので「住民票の写し」となります。ただし、近頃はプライバシー保護の観点から、むしろ「住民票記載事項証明書」の提出が推奨されています。不動産屋としては本人確認と入居申込書の記載内容の担保が目的なので、どちらでもいいような気がしますが、従前の住所が入居審査の判断基準とされる恐れを懸念するようであれば、「住民票記載事項証明書」にしておいた方が無難かもしれませんね。
それから、顔写真の付いた公的証明書。運転免許証やパスポート、マイナンバーカード等です。もちろん本人確認用に使います。でも、時々、これらの書類をまったく持っていない方もいらっしゃいます。そんな時はどうするのかって?卒アルですよ。卒業アルバム。もちろん新卒者やそれに準じる若い方に限定としますが…。公的な書類ではないけれど、部屋を借りることなど思ってもいない学生時代に作ったものなので、変な証明書よりもよっぽど信頼に値します。賢明な読者の皆さんでもなかなかピンと来ないかもしれませんが、この世の中、様々な事情により本名で生きていない人って結構いるものです。