20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.65 オーナー審査
 「オーナー審査」ってご存じですか?読んで字の如く、賃貸物件の入居の可否について、その物件のオーナー様が審査をすることです。
 とは言え、オーナー様が入居希望者と直接面談する訳ではなく、ほとんどが書類上の審査です。元々、店頭接客の段階で入居条件に適うお客様だけがご紹介されますので、入居可能日が早い人がいいとか、部屋を汚さないから女性がいいとか、その程度の基準でご判断されることが多いです。まぁ、普通のオーナー様は、「センチュリーさんがお客さんと直接会っているのだから、石川さんに任せるよ」と言ってくれますが…。
 このオーナー審査ですが、意外と入居希望者には知られていないものです。入居審査は保証会社の審査だけだと思っている人が多いですね。でも募集を行っているのが仲介会社ではなく管理会社の場合、お客さんには敢えて言わないだけで、オーナー審査は常に行われています。書類をご覧いただき「このお客様ですが、契約してもいいですか?」って絶対に確認します。
No.64 春の嵐にまつわる「あるある」
No.64 春の嵐にまつわる「あるある」
 前線や湿った空気の影響で、昨夜から東京地方は春の嵐。土砂降りの雨で風も強く荒れた天気です。まぁ、春に限らず風雨が強い日は、管理会社のスタッフも気分は憂鬱。なぜかというと、取るに足りない苦情が相次ぐから。いわば、春の嵐にまつわる「あるある」ですね。

 例えば給湯器。嵐が来ると給湯器が点火しなくなったという苦情が結構な割合で入ります。でも、昨日まで普通に使えていたのなら、大抵は嵐で横や下から巻き上げられた風により水や湿気が吸排気口から機械の内部に入り、安全装置が作動しただけ。やれメーカーの修理を手配してくれだの、次の土日なら在宅しているだのと始まるけれど、天候の回復を待って給湯器が乾いたころにリモコンのスイッチを入れ直したり、給湯器本体のコンセントを抜き差しすれば復旧する可能性が大。イラついて焦っているお客様をなだめて待たせるのは疲れるものです。

No.63 給湯器のエラーコード888
No.63 給湯器のエラーコード888
 給湯器のエラーコード888ってご存じですか?給湯器のリモコンの画面にある日突然888(メーカーによっては88)という数字が表示され、機種によっては数字が点滅するので、賃貸物件の入居者様が故障かと思って管理会社へ慌てて連絡を入れてくる厄介なアレです。不動産屋の裏話を毎回読んでくださっている賢明な読者の皆さんは既にお気付きかと思いますが、要は給湯器の製造日から一定の年月が経過すると、使用者に有償での点検や新品への交換を促すように最初から製品に組み込まれている一種のプログラムで、故障の表示ではありません。単なる「お知らせ表示」です。なのでリモコンの電源ボタンを5回早押しすると簡単に解除できてしまいます。2008年頃より製造された給湯器に装備され、一般的な使用の場合、使用から10年程度(通電時間 365日×24時間×10年程度)でエラーコード888が表示されるのです。