20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.68 大家の誤解(無料インターネット)
 近頃では賃貸物件のオーナー様(大家)も代替わりが進み、各種メディアを使って色々と勉強をされているようで、賃貸の知識に関しては、そこら辺の不動産屋よりもよっぽど詳しかったりするものです。「全国賃貸住宅新聞」とか「地主と家主」を見ると、入居者に人気の設備のランキングを頻繁に特集していますからね。それ以外でも、いろんなサイトで賃貸住宅設備ランキング202●みたいなのをやっていて、何気に活況を呈しています。

 まぁ、それはそれで間違ってはいないのでしょうが、捉え方によっては大きな誤解を生み出してしまいます。その典型的な例が「無料インターネット」。通信費がかからないから、さぞかし入居希望者が殺到するだろうなんて簡単に考えてはいませんか?特に若い人はお金が無いから喜ぶだろうなんてなめてかかると痛い目を見る可能性が大。同じ単身者用の物件とはいえ、ここ江戸川界隈でも家賃が30,000円台の物件から100,000円を軽く超える物件まで価格帯は玉石混交。なので、そこに住む人たちも色々なのに、単身者であれば誰もが無料インターネットに大喜びするに違いないというのが大きな誤解なのです。
No.67 引越しのフリー便と退去立ち合い
No.67 引越しのフリー便と退去立ち合い
 会社のホワイトボードを見ていると、今月(5月)は何だか賃貸の解約が多いような気がします。管理会社にとって、解約は次の新規契約へのサイクルの一部なので、経営上それ自体は特に問題ではないのですが、スタッフにとっては退去立ち合い等の業務を担当者として執行するので、件数が多いとそれなりにストレスが溜まるものです。

 賢明な読者の皆さんは既にご存じかと思いますが、退去立ち合いというのは、簡単に言うと、解約に伴って部屋を明け渡す際に、借主様と管理会社のスタッフが現地で顔を合わせ、物件に損耗(破損や汚損)があった場合、それを貸主と借主がどちらの費用負担で直すのかをお互いに確認する手続きです。なので、少なくとも損耗の程度がはっきりとわかる程度の明るさが確保され、かつ室内の荷物がすべて無くなった状態で行われる必要があるのです。

 そのため管理会社のスタッフは、賃貸の解約の申し出を受けると、退去立ち合いの日時が決まり次第、入居者様に連絡をいただけるようお願いして数週間前からスケジュールを組んで準備をしているのです。

No.66 オーナー審査(その2)
 前回の不動産屋の裏話 No.65 オーナー審査に思わぬ反響があったので、今回はその補足。どうやら賢明な読者の皆さんは、オーナー審査で落とされる基準についてご興味があるようです。でもね、オーナー審査ってオーナーがするものだから、そんな基準、不動産屋にわかる訳ありません。
 とは言え、ものごとには何でもコツというのがございます。年齢や性別、勤務先など、入居者の属性に係る部分についてはオーナー様の主観に依存するためどう判断されても仕方はありませんが、自分の心がけ次第で当落を左右する重要な項目があるものです。