20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.15 同じ建物内で家賃に差がついた時
 みなさん、同じ賃貸アパートだったらどの部屋の家賃もみな同じなんて思っていませんか?そりゃあ、1階の太陽が当たらない部屋と3階の角部屋じゃ、多少家賃はちがうでしょって?はい、そんなの当たり前です。そうじゃなくって、ここで言っているのは、同一の条件の部屋で家賃に差がついた時のことです。当社のホームページにも書いてあるように、現在の賃貸市況は物件の二極分化が著しく、人気のある物件は予約待ちですが、ダメな物件はいつまでたっても空室が埋まりません。ただ、物件の良し悪しも家賃次第というところもあり、古くても狭くても、適正な値段が付いていればそれなりに成約してしまうものなのです。ですので、本当のダメ物件というのは、家賃の決め方が悪い、もっとはっきり言ってしまえば身の程知らずの家賃設定をしている物件のことだと言えるでしょう。
 こんな状況ですから、大家さんも渋々家賃の値下げに応ぜざるを得ませんが、そうすると同じ条件の部屋でも入居時期によって、当然家賃に差がでてきます。その時々の需給関係で値段は変わるものだと言ってしまえばそれまでですが、毎月入居者の方と顔を会わせて家賃をお預かりする不動産屋にとってもあまり気分の良いものではありません。新築時からずっと入居していて何年間も家賃を払い続けてくれた人が、後から入った人よりも負担が大きいのでは、他人事ながらも解せない気持ちです。
 じゃあ、前から住んでいる入居者はどうすればいいのかって?答えは、後から入ってきた人と同程度に家賃を値切れば良いんです。不動産屋だって、各部屋間で家賃にばらつきが有ることは当然知っているのですから、あまり極端なことさえ言わなければ、大家さんとの間に入って交渉してくれるはずです。タイミングとしては、契約更新の前に新しい賃料が書かれた案内書が送られて来るでしょう?それを受け取ったときに、もうちょっと安くしないと引っ越す旨を不動産屋に伝えれば良いんです。ただ不動産屋も立場上、「あなたは他の人と比べて家賃が高い」なんて自ら教えてくれる訳はないので、念のため。

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2000/08/25 | 固定リンク | 過去ログ