20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.2 不動産屋に来る人達
 前回はここで、不動産屋には「守秘義務」というのがあって、職務上知り得た秘密をむやみに人に漏らしてはならないということを少しお話しいたしました。その「守秘義務」と関連するのですが、不動産屋には実にいろいろな人達が出入りするものです。

 よくあるのが、賃貸の入居者が転居した後に追いかけてくる借金取り。「私は入居者の××に騙されて、○○○万円とられました。北海道から出てきて、やっとここまで辿り着きました。××の転居先をお願いだから教えてください。これで私の家族もやっと楽になります。」みたいなことを言うのです。
 当然、私どもには「守秘義務」がありますから、そんなことを教えられる訳はありません。退室した方のことは今さらわからないで通します。もっとも入居者が退室する時は、敷金の返還をしなくてはならないので転居先も知っていますし、保証人関係の資料も手元にあるのでわからない訳はないのですが…。借金取りの人は、あたかも犯罪者をかばうのかといった目をして帰って行かれます。彼の言うことが事実なら教えてあげたいのが人情ですが、それはできないのです。とても心が痛む瞬間です。
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2000/08/25 | 固定リンク | 過去ログ