No.45 こだわり検索(各論)ペット飼育可能な物件
こだわり検索(
不動産屋のうらばなしNo.44参照)で「ペット飼育可能」と書いてある物件って、よくありますよね?ペットと一緒に生活したい人にとっては、ペットの存在が発覚しても後から大家や不動産屋にガタガタ言われることが無いんで安心なのでしょう。最近じゃあ、建物の入口にペット専用の洗い場があったり、エレベーターも2系統あって動物嫌いの人がペットと出くわさないように配慮されていたり、設備も充実してきています。壁紙も下半分だけ交換ができたりとか、まぁいろいろあるものです。
でもね、東京の片田舎、小岩あたりじゃ上記のような設備の充実したペット飼育可能物件って、とても少ないんです。残飯に味噌汁かけて愛犬の食事の出来上がり!という土地柄ですから…。じゃあ、小岩ではどんなペット飼育可能物件が多いのかって?まぁ、小岩に限らず一般的な傾向としては、
1. 空室を埋めたいばかりに、大家や不動産屋がそのまま勝手に「ペット飼育可」にしてしまったもの。
2. 投資目的の分譲マンションの区分所有者(オーナー)が、賃貸に出す際に少しでも投資利回りを上げるため、高めの家賃と引き換えにペットの飼育を認めるというもの。
等が多いでしょう。
1.の場合、大家や不動産屋は文句を言わないでしょうが、設備は当然ペット飼育用になっていませんから、居住者間でトラブること間違いなし。退室時の原状回復でもめるのは必至です。特に木造の和室ばかりのアパートでこれをやってしまうと、悪臭や害虫が発生し、大変なことになってしまいます。
2. の場合は、マンション全体の規約がペット飼育不可になっていない限り、ペットを飼うこと自体には誰からも文句を言われる筋合いはありません。ただ、ペットを原因とする居住者間の相隣関係でトラブった場合、貸主がペットの飼育を認めたことを理由に無関係な隣人へ対抗できる訳はありません。もちろん不動産屋も助けてはくれません。ですので、あまり派手な(人に迷惑となるような)ペットの飼育には向かないでしょう。
どうです?わかりました? こだわり検索で「ペット飼育可能」と書いてあったとしても、それは「(何が起きるかわからないけれども)ペット飼育可能」とか「(隣人に文句を言われるけれども)ペット飼育可能」の意味を含むこともあるんですよ…。
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