20年以上前に当サイトで掲載されていたコラム「不動産屋の裏話」がブログとしてここに復活。
不動産屋の古き良き時代から現在までをご堪能あれ。
No.76 賃貸契約の緊急連絡先
No.76 賃貸契約の緊急連絡先
 賃貸契約を締結する際の条件として、入居者様に対して必ず求められるのが緊急連絡先の確保。要は緊急の際に入居者様本人と直接連絡が付かない場合に備え、誰か電話に出てくれる人を1名確保してくださいというやつです。かつては賃貸物件を借りるには連帯保証人を付けるのが当たり前であったため、入居者様本人と音信不通になれば連帯保証人に連絡を入れれば事が済んだのですが、今では機関保証といって保証会社が連帯保証人の代わりに入居者様の保証債務を引き受けるのが一般的なので、管理会社や保証会社にとってはしっかりとした緊急連絡先の確保が不可欠となるのです。

 この緊急連絡先ですが、言うまでもなく連帯保証人ではないので家賃の支払い等の入居者様の債務を肩代わりする義務が無いため、選任にあたり収入要件はありません。しかし、だからと言って、誰でもよいというわけでもありません。
 保証会社によっては、日本在住の別世帯で3親等以内の親族がベストというところもあったりします。センチュリー21石川土地建物でも、ほぼそれに準じる方に緊急連絡先になってもらうよう入居希望者様にはお願いしています。

No.75 春の繁忙期の総括(2025年)
No.75 春の繁忙期の総括(2025年)
 不動産屋の裏話へのロイヤリティが高い読者の皆さん、たいへん申し訳ございませんでした。年末の多事多端と春の繁忙期にかまけて約半年ぶりの復帰です。

 今回は、春の繁忙期の総括(2025年)ということで、1月から3月までの賃貸仲介の傾向を振り返ってみようと思います。

 先ず、賃貸物件の問い合わせ件数ですが、今年の春は例年以上に多かったかも。とはいえ特定の物件に問い合わせが集中してしまい、人気のない物件はさっぱりで、均してみると入居希望者との条件面でのミスマッチが際立ち、事業としては例年並みか、それ以下といった印象です。つまり、弊社が提供する物件やサービスが、顧客のニーズや期待と合致していない状態が頻発していたのだと思われます。

 そんな顧客との条件面でのミスマッチですが、その最たるものが、内見無しでの申し込み。物件の案内もせずに契約が取れたらラッキーだと思う方もいるかもしれません。いやいや、何か勘違いをされていませんか?電話やメールで物件の取り置きをされたら、これから内見をして入居の判断をしたい、いわば通常のプロセスを踏むお客様の機会を奪ってしまうことになりますよね。もちろん弊社では内見無しでの申し込みは受け付けませんし、もっと言わせてもらえば、こちらもあなたがどんな方かを見たいです。賃貸管理を続けて行く上で、自社の物件にそぐわないと思われる方を入れたくないですから。

No.74 宅配ボックス 荷物の長期滞留
No.74 宅配ボックス 荷物の長期滞留
 今回のお題は、宅配ボックス。以前にも、不動産屋の裏話 No.53で、実は、宅配ボックスの操作ができない人は、入居者様よりも宅配業者のドライバーさんに多いことを書きました。とはいえ、入居者様も色々とやってくれます。中でも不動産屋を悩ます問題の一つが、荷物の長期滞留です。

 荷物の長期滞留というのは、読んで字のごとく、宅配業者のドライバーさんが宅配ボックスの中へ入れた荷物を、その受取人である入居者様が長期間にわたり取り出さず、結果的に他の入居者様へ迷惑をかけ続けている状態のことを言います。

 ところで宅配ボックスは、今や賃貸物件には無くてはならない人気の共用設備で、その設置が賃貸の募集活動に大いに貢献していることは管理会社としても承知しています。なのでセンチュリー21石川土地建物でも、最近の新築物件では初めから標準装備がされていますし、既存の物件でも入居率アップを狙って後付けで設置されるオーナーさんが増えています。